高校1年生以降は計算能力よりも抽象思考が求められます。
今回お話するのは「公文式やドリル系は早めに切り上げないと後が大変になるよ」という話です。
僕は理系大学を狙っていたので、勿論数学は選択科目に入っていました。
そして、高校受験は内部進学のため殆ど対策をしなくて良かったので
中学校3年の初期くらいまでは対策を特に何もしてきませんでした。
英語は若干できたものの、数学は少しおぼつかないので公文式の数学をやりました。
「受験までに数学をなんとかしたいので1か月で中学3年分をやりたい」と申し出ました。
計算レベルを図ったところ、小学校の分数の計算からのスタートだったので
「1か月ちょっとで3年分はちょっと無茶だ」と言われましたが、
授業中も内職をし、大体1日40~50枚程度を解いたことで受験には間に合いました。
1か月で1000枚以上やったことになります。
計算速度も勿論ですが、計算精度も上がり計算ミスもほぼなくなりました。
枚数だけでも達成感がありましたが「凄い効果だ」と思い、高校に入ってからも公文を続行しました。
これが間違いだったと今では思います。
四則演算がほぼほぼ正確になった時点で切り上げても良かったのです。
計算問題自体は早く終わるものの、ちょっと捻った計算問題や文章題になるとあまり解けませんでした。
それともう1つ弱点があります。
公文も高1の「数列」まではやった記憶がありますが、「置き換え」が苦手でした。
例えば複雑な式になったとき、一部の式(5a+3b)を一旦cと置き換えて整理して解くといったようなものです。
これに慣れなかったり、式全体を見渡して抽象的に考えるということができませんでした。
あくまで公文式やドリルは「計算速度と精度の上昇」がメインで、早い段階で数学の抽象思考に慣れなければいけません。
抽象思考をしないで計算だけを早くするのが癖になってしまうと、文章題の意味や、数式の全体を見て解き方を考える段階に移行するのは中々にハードだと思います。
またずっとその癖があるがゆえに「もっと練習が足りないんだ」と問題数だけ見てたくさん解こうとするのです。実際は良問を5~10問も解けば充分だと思います。
僕自身、現役のときはその癖が中々抜けませんでしたが、大学へ入り、就職もしてみて
エクセルや自分で何かの目的に沿って数式を考えるときになってはじめて計算するだけの癖は抜けました。
そしてHGMトレーニングをしたことによって、「全体を見る」という感覚も養われたので、当時の問題の解き方だったり抽象思考が自然とできるようになってきました。
僕は上記の癖を認識しないままだったので、ちょっと長くかかりましたが
認識して抽象思考で解く考え方に切り替えていれば、充分に現役時代で改善できていたと思います。
「いったん、計算は置いといて、どういう風に解いていくか」です。
解き方がなんとなくでも推測できればあとは簡単になるはずです。
HGMでは嫌でも全体を見るトレーニングをするので、上記のような抽象思考も身に着けることができます。
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記事:鬼の子寺子屋講師 宮嶋 貴大
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